富国生命投資顧問株式会社

コラム

Vol.32

SASBの「Engagement Guide」のESGエンゲージメントを紹介する第13回目の今回は、「テクノロジー&コミュニケーション(Technology & Communications)」セクターから「半導体(Semiconductors)」関連企業とのエンゲージメントテーマを取り上げます。

半導体業界は、半導体デバイス、集積回路、様々なコンポーネント、および資本設備を設計または製造する企業が含まれます。このセクターの一部の企業では、半導体デバイスの設計業者に委託製造、組立、またはその他のサービスを提供しています。

半導体業界のエンゲージメントテーマは、「環境」「人的資本」「ビジネスモデルおよびイノベーション」「リーダーシップおよびガバナンス」「その他考慮事項」で構成されています。

「環境」については、「温室効果ガスの排出」「エネルギーマネジメント」「製造工程における水&廃棄物管理」をエンゲージメントテーマとして取り上げています。「温室効果ガスの排出」では、「地域別の温室効果ガス(GHG)とフロンガス(PFC)の排出規制に対して企業はどのような影響を受けるか?」そして「これらの排出を削減するための企業の戦略はどのようなものか?」という点に注目しています。「エネルギーマネジメント」については、「製造工程においてエネルギーを可能な限り効率的に使用するために企業はどのような戦略を立てているか?」ということに焦点を当てています。「製造工程における水&廃棄物管理」に関しては、「企業は水の使用状況をどのように管理しているのか?そして、水を再利用するためにどのような戦略を採用しているのか?」、「水ストレス地域において、企業はどのような戦略で潜在的な供給の停止やコストの上昇を最小限に抑えているか?」、「どのように製造過程で有害な化学物質の使用や工場廃水を監視・削減しているか?そして、このトピックに関する企業のこれまでの実績はどうか?」という点をエンゲージメントで取り上げています。

「人的資本」に関しては、「グローバルな熟練労働者の採用と管理」と「従業員の安全衛生」をテーマとしています。「グローバルな熟練労働力の採用と管理」については、「企業は技術者として有能な人材を引き付け、採用し、定着させるためにどのような戦略を採用しているのか?」という点を、「従業員の安全衛生」では、「製造プロセスにおいて潜在的に有害な化学物質に従業員がさらされることをどのように制限しているのか?」という点を確認しています。

「ビジネスモデルおよびイノベーション」については、「製品のライフサイクルマネジメント」をテーマとして取り上げ、「製品のエネルギー効率をどのように設計・販売しているのか?そして、企業はこうした取組みを競争優位性と見なしているのか?」、「製造過程における有害化学物質の使用状況を評価、管理、削減するためのプロセスとはどのようなものか?」という点についてエンゲージメントしています。

「リーダーシップおよびガバナンス」では、「サプライチェーンマネジメントおよび資材調達」と「知的財産保護および競争行動」の2点をテーマとしています。「サプライチェーンマネジメントおよび資材調達」では、「重要な原材料の供給停止に直面する可能性は高いと思うか?そして、そうしたリスクに晒されるのはどのような製品群か?」という点と、「重要な原材料の供給中断を減らし、紛争鉱物の潜在的影響を監視するためにどのような戦略を採用しているのか?」という点に注目しています。「知的財産保護および競争行動」では、「自社の知的財産の保護と外部の特許侵害の可能性に関する法的環境をどのように管理しているのか?」という点を取り上げています。

「その他考慮事項」については、「総生産量」と「自社施設からの製品の割合」が挙げられます。